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2019/02/22

その後、大気汚染情報提供システムは他の自治体にも展開され、京都支店だけではなく、全社の都市部で販売するカスタマイズ型商品となった。

宇治市役所とは、共同で特許も取得し、ビジネスの結びつきはより強固となっていった。関根は業績ではなく、ビジネスモデル開発の功績で、秋田とともに販売本部長賞も受賞した。

今回の大型案件は社内的な表彰だけではなく、関根の営業スタイルも大きく変えた。まずは、担当部署だけではなく、様々な部門との情報交換の重要性を思い知ったことだ。特に企画部門は重要だった。企画課の館林係長との対話は、関根のビジネスとは直接関係の無いやりとりが多かったが、お客様の目指すビジョンを知ること、お客様の仕事の意義を知ること、お客様のビジネスモデルを知ること、お客様の業務を知ることが、新たなビジネスチャンスを発見する手がかりになることを思い知った。

今回は官公庁だったが、経営企画部門の重要性は、民間企業でも同じだ。後年、関根は営業力強化分野のコンサルタントして活動するが、この時の経験がその土台となった。

また、この物語の中では直接語られなかったが、面談記録の重要性も学んだ。実は、大きな組織を相手にして活動すると、どこで何を聞いたか、自分が誰に何を話したかを忘れてしまうことが多く発生する。実はこれは大きなロスだ。

関根も大手営業になって活動しだすと、この問題に直面した。その対策として、今までは、義務的に手を抜いて作成していた日報をフル活用しだしたのだった。日報をお客様別に記入することにして、毎回の面談終了直後に克明に記入した。お客様が話してくれた内容、自分が伝えたこと、お客様と約束したこと・合意したこと、面談の中で自分がキャッチした情報などだ。また、次の面談で何をすべきか(次の一手)とそのための準備事項も記述し、手帳のスケジュールにも落とし込んだ。

この面談記録は、次の面談の冒頭で、面談相手に見せることもあった。そうすることで、相手も前回のやり取りを思い出して、次の面談が後戻りすることなく、前回の面談内容から着実にステップアップしていくのだ。

この後、関根は支店を代表する大手セールスになっていった。かつて憧れた支店のエース長崎先輩と同じ存在となっていたのである。

さて、関根のセールスとしての冒険の旅は、この後終わりを告げることになる。

関根に、東京への転勤と子会社である販売会社の営業所長への転勤の話が来たのだ。東京への異動とマネジャーへの昇進は、元々願っていたことではあった。今の大手セールスとしての自分自身に満足していた関根は、話があった時には戸惑ったが、妻明子とも話し合い、この異動を受けることにした。

自分が営業する立場から、部下と共に営業する立場に変わるのだ。未来への不安とワクワク感を感じながら、関根は、東京へと異動していった。

関根の冒険の旅第1部は終わりを告げた。

著作:渡邊茂一郎

第10話 完

営業冒険物語 完

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