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2017/02/06

必要な資料を整えて3日後に西川紙業を訪問した。今回は、社長は同席せず、デザイナーと総務課長に対して提案した。
この後、あの営業部長が他社に連絡して、もう1社が提案に来て、社長とデザイナーと会ったようだが、新しい機種の機能を紹介するのみだったらしく、社長からはあまり相手にされなかったようだった。
価格交渉では、西川社長が出て来て、さすがに厳しいやり取りとなったが、契約いただくことができた。西川社長からは、自社のお客様のことまで目配せしてくれた提案は初めてだったとお褒めの言葉をいただいた。
西川社長とは折に触れ挨拶に行く付き合いとなり、京都支店から異動する時には、送別品までいただいた。関根の営業人生でも忘れがたい方となった。
さて、関根が取り組んで来た「お役立ちアプローチ」と「定期訪問」は徐々に上京区のお客様の心に響いていった。
その1で話した1年間で荷動きする100台に対して8割位の確率で荷動きがキャッチできるようになっていった。80件の商談に参画できるようになったのである。そうすると年間の販売目標はなんとか達成できるようになった。販売目標が行くと、他社ダウン数も表彰対象に入るため、ポツポツと表彰されるようになり、支店の他チームの営業からも一目置かれて来たのだった。
またこの活動は別の副次効果をもたらした。一つ目は、お客様への1回の訪問で、一度に何でも話さなくなったことだ。細切れでお客様に情報提供すると、お客様も次を楽しみにしてくれるようになった。お客様が訪問を待っていてくれるので、訪問自体が面白くなってきた。あれほど辛かった新規開拓先へのアプローチ活動が、それほど苦痛ではなくったのだ。
もう一つは、お客様の業務内容を調べるようになってから、特定の業種での販売活動がうまく回り出したことである。一番うまくいったのが、病院だった。病院事務におけるコピー機の役割が熟知でき、他の病院へのアプローチ時には、さりげなく導入事例として提示すると、どこでもよく話を聞いてくれた。その結果、上京区にあった中規模の病院(大規模病院は大手チームが担当していた)は、全てヤマトに切り替えることができたのだ。
関根にとって上京区は暗くて長い袋小路だったが、やっと抜け出せた。他の営業メンバーが難なく乗り越えられる障害にもつまずき、苦しい思いをたくさん味わった。その分自分の心と体に営業マンとしても大切なマインドとスキルが深く刻み込まれたのだった。

第4話完

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