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2020/09/27

チームのハピネス度が高まると業績が上がるというのは本当か

ソフトバンク工藤監督の勝利インタビューからの学び

プロ野球日本シリーズで2017年から3年連続日本一に輝いたソフトバンクの工藤監督が勝利インタビューに答えていた時の言葉が印象に残っている。

インタビュアーが工藤監督に「優勝の要因は何でしょうか?」と尋ねた。

その時に工藤監督は、「控え選手の活躍で優勝できたのだ」と答えていた。私は、それはど

ういうことなの?という疑問をもち、テレビにくぎ付けになった。

工藤監督は続けて「二人の控え選手が一生懸命試合を盛り上げてくれた。その二人がベンチの雰囲気を変えてくれた。そのムードメーカーたちのおかげでベンチが一丸となり優勝できたのだ。」と言ったのだ。

工藤監督はおそらく“4番バッターばかりを集めても優勝(業績目標達成)は勝ち取れない。重要なのは優勝という結果(業績)に対し強い相関をもつのは、選手(従業員)たちのチームの活性化が鍵を握るのだ。”ということを伝えたかったのだと思う。

もちろん、選手一人ひとりの技術や監督が描く戦略・采配なども大きな要因ではあると思うが、実力が拮抗するプロのレベルになると、僅差で対戦相手を上回り、頭ひとつ抜きん出るためには、いかに選手の能力を最大限に引き出せるかが重要になってくる。

プロ野球選手も人間である。チームのムードや雰囲気によって、その能力が最大限発揮できかどうかは、私たち凡人と共通しているのではないかと思う。

 

ハピネス度研究と業績向上の相関性

もう一つ、別の観点からチームづくりにおける研究の検証結果がある。日立製作所の「ハピネス度」という研究である。

「活気に満ちた組織ほどハピネス度が高く、生産性が向上し、業績もよい」ということを、日立製作所の矢野和男氏(日立 研究開発グループ技師長・工学博士)が立証された。

幸福度の高い人たちの営業の生産性は30%も高くなり、さらにクリエイティビティは約3倍にもなるそうだ。組織全体の幸福感と業績は強い相関関係にあるということである。

受注率の高い有能な人材を多く集めるよりも、組織の活気、あるいはハピネス度を高める方が売上アップにより大きく貢献するということを突き止めたのである。
(パーソルキャリア d‘s JOURNAL 「幸せは“実験と責任”から。日立製作所でハピネスを研究する博士の小さなムーブメント」より)

具体的に紹介する。日立製作所の矢野氏は2拠点のコールセンターに勤務する職員にウエラブルセンサーを装着してもらい、組織のハピネス度(=社員の多様な行動)とアウトバウンドの受注率にどれだけ影響するかを調査した。

それらのデータを分析した結果、組織のハピネス度が平均以上の拠点は平均以下の拠点に比べて受注率が34%も高いという結果が得られたそうである。

その違いを語ったエピソードがおもしろい。

このコールセンターでは、高い受注率の拠点にはムードメーカーがおり、その職員を中心に休憩時間の雑談が盛り上がっていたことがわかった。休憩時間の雑談と1日の業務の生産性には大きな相関があったのである。必ずしもムードメーカー自身は業績が抜群でもなく、職場で高い評価を得ていたこともないということを添えておきたい。

(イノベーティブR&Dレポート2015_「ウエアラブル技術による幸福感の計測」より)

 

大切なことは

つまり、ムード(雰囲気)がよいチームは、身体活動が活発になり、集団全体のハピネス度が高まり、業績結果や個人の成果も上がるということが言えるのである。

現代の企業社会では、個人一人ひとりに焦点をあてた業績評価や人事評価が一般的である。しかし、このように目に見える形ではないが、陰ながらチーム力の向上に大きく貢献している縁の下の力持ち的な社員にも光をあて、その人たちの貢献を認めることが組織をより活性化するうえで大切になるのではないかと思う。

リーダーとして、いかにムードメーカーを増やし、社員の多様な行動を引き出し、活躍してもらえる環境を創ってゆくかが、生産性向上や成長の鍵を握るのではないか、と思う次第である。

(山田隆規)

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2020/09/27

チームのハピネス度が高まると業績が上がるというのは本当か

ソフトバンク工藤監督の勝利インタビューからの学び

プロ野球日本シリーズで2017年から3年連続日本一に輝いたソフトバンクの工藤監督が勝利インタビューに答えていた時の言葉が印象に残っている。

インタビュアーが工藤監督に「優勝の要因は何でしょうか?」と尋ねた。

その時に工藤監督は、「控え選手の活躍で優勝できたのだ」と答えていた。私は、それはど

ういうことなの?という疑問をもち、テレビにくぎ付けになった。

工藤監督は続けて「二人の控え選手が一生懸命試合を盛り上げてくれた。その二人がベンチの雰囲気を変えてくれた。そのムードメーカーたちのおかげでベンチが一丸となり優勝できたのだ。」と言ったのだ。

工藤監督はおそらく“4番バッターばかりを集めても優勝(業績目標達成)は勝ち取れない。重要なのは優勝という結果(業績)に対し強い相関をもつのは、選手(従業員)たちのチームの活性化が鍵を握るのだ。”ということを伝えたかったのだと思う。

もちろん、選手一人ひとりの技術や監督が描く戦略・采配なども大きな要因ではあると思うが、実力が拮抗するプロのレベルになると、僅差で対戦相手を上回り、頭ひとつ抜きん出るためには、いかに選手の能力を最大限に引き出せるかが重要になってくる。

プロ野球選手も人間である。チームのムードや雰囲気によって、その能力が最大限発揮できかどうかは、私たち凡人と共通しているのではないかと思う。

 

ハピネス度研究と業績向上の相関性

もう一つ、別の観点からチームづくりにおける研究の検証結果がある。日立製作所の「ハピネス度」という研究である。

「活気に満ちた組織ほどハピネス度が高く、生産性が向上し、業績もよい」ということを、日立製作所の矢野和男氏(日立 研究開発グループ技師長・工学博士)が立証された。

幸福度の高い人たちの営業の生産性は30%も高くなり、さらにクリエイティビティは約3倍にもなるそうだ。組織全体の幸福感と業績は強い相関関係にあるということである。

受注率の高い有能な人材を多く集めるよりも、組織の活気、あるいはハピネス度を高める方が売上アップにより大きく貢献するということを突き止めたのである。
(パーソルキャリア d‘s JOURNAL 「幸せは“実験と責任”から。日立製作所でハピネスを研究する博士の小さなムーブメント」より)

具体的に紹介する。日立製作所の矢野氏は2拠点のコールセンターに勤務する職員にウエラブルセンサーを装着してもらい、組織のハピネス度(=社員の多様な行動)とアウトバウンドの受注率にどれだけ影響するかを調査した。

それらのデータを分析した結果、組織のハピネス度が平均以上の拠点は平均以下の拠点に比べて受注率が34%も高いという結果が得られたそうである。

その違いを語ったエピソードがおもしろい。

このコールセンターでは、高い受注率の拠点にはムードメーカーがおり、その職員を中心に休憩時間の雑談が盛り上がっていたことがわかった。休憩時間の雑談と1日の業務の生産性には大きな相関があったのである。必ずしもムードメーカー自身は業績が抜群でもなく、職場で高い評価を得ていたこともないということを添えておきたい。

(イノベーティブR&Dレポート2015_「ウエアラブル技術による幸福感の計測」より)

 

大切なことは

つまり、ムード(雰囲気)がよいチームは、身体活動が活発になり、集団全体のハピネス度が高まり、業績結果や個人の成果も上がるということが言えるのである。

現代の企業社会では、個人一人ひとりに焦点をあてた業績評価や人事評価が一般的である。しかし、このように目に見える形ではないが、陰ながらチーム力の向上に大きく貢献している縁の下の力持ち的な社員にも光をあて、その人たちの貢献を認めることが組織をより活性化するうえで大切になるのではないかと思う。

リーダーとして、いかにムードメーカーを増やし、社員の多様な行動を引き出し、活躍してもらえる環境を創ってゆくかが、生産性向上や成長の鍵を握るのではないか、と思う次第である。

(山田隆規)