2024.06.21 (更新日:2024.06.25)

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深耕営業とは?今なぜ重要?メリット、向いている人の特徴など解説!

ビジネスで安定した収益を得るためには、既存顧客と良好な関係を築く必要があります。様々な営業手法があるなかでも注目されているのが「深耕営業」です。深耕営業は、既存顧客との関係性を築いた上で営業活動が行われるため、比較的難易度も低く、売上を確保しやすいという特徴があります。

本記事では、深耕営業のメリットをはじめ、一般的な営業手法との違いを詳しく解説します。深耕営業を行う上で意識すべきポイントや深耕営業に向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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深耕営業(しんこうえいぎょう)とは

深耕営業とは、既存顧客に対して継続的、かつ定期的なアプローチやフォローを行い、商品やサービスの提供を行う営業手法のことです。つまり、信頼関係を築くことに重きを置いた営業スタイルで、適切なタイミングで既存顧客のニーズをヒアリングすることをはじめ、困りごとや解決を求めていることを提案する力が求められます。

一般的に営業というと、新規顧客を開拓するイメージが強い方も多いかもしれません。しかし、企業が安定的な売上を確保するためには、既存顧客をターゲットにした深耕営業が非常に大きな役割を果たすのです。

深耕営業(しんこうえいぎょう)の目的

深耕営業を行う目的は、既存顧客との関係を強固にし、長期的なビジネスの継続を確保することです。その他にも、深耕営業を行う目的として次のようなものが挙げられます。

・既存顧客の新たなニーズを引き出す・既存顧客との取引内容を拡大する
・既存顧客の現状を再確認する

顧客自身が気づいていない新たなニーズを発掘したり、既に契約を結んでいる顧客の取引内容を拡大したりするのが目的です。さらに、契約後にどのような変化があったか、そして新たな問題が発生していないかなどの顧客の現状を把握する目的としても、深耕営業は有効な営業手法と言えるでしょう。

関連記事:顧客課題はどうやって見つける?顧客課題の種類や見つけるためのポイントについて解説

ルート営業との違い

ルート営業とは、既存のルートや販売代理店を活用しながら、既存顧客のフォローを実施する営業手法です。フォローをしながら信頼関係を深めたり、新たな発注や受注を獲得したりしながら営業利益を上げていきます。

ルート営業は、深耕営業と同様に既存顧客を対象とした営業手法ですので、とても似通った部分を持ちます。両者の大きな違いとしては、ルート営業は事前に設定されたルートに沿って営業活動が展開されることです。

ただし、両者ともに既存顧客に対するきめ細やかなフォローや気配りが必要な営業手法であるため、同じような意味合いで使われるケースもあります。

一般営業との違い

一般営業とは、新規営業と似たような意味合いを持つ営業手法のことです。深耕営業は既存顧客に対するアプローチであるのに対し、一般営業は今まで取引のない新規企業を開拓し、新たな取引に結びつけることを目的としている点が異なります

自社商品やサービスを認知してもらうために、テレアポや飛び込み営業など様々な手法でアプローチを行います。しかし、見込み客を作れずに目標を達成できなかったり、信頼関係を構築するまでに時間を要したりなど、とてもハードルの高い手法と言えるでしょう。しかも、新規顧客は継続して取引できるかどうかもわかりません。

一方で、深耕営業はこれまで取引している顧客と継続的な取引を行うため、新規開拓よりもアプローチしやすいのが特徴です。

なぜ深耕営業(しんこうえいぎょう)が重要なのか

深耕営業がビジネスにおいて重要な役割を果たす営業手法とされる理由として、既存顧客との信頼関係を築くことで、長期的なビジネスチャンスを生み出すことができる点が挙げられます。それは、企業の売上を伸ばすためにも、深耕営業は新規顧客獲得と同じくらい重要な営業手法です。

既存顧客との関係を深めることで、収益の安定化につながるだけでなく、競合他社との差別化や顧客のロイヤリティの向上にも寄与するでしょう。

深耕営業(しんこうえいぎょう)のメリット

深耕営業を行うことのメリットには主に次の2つが挙げられます。

・新規開拓に比べ費用を抑えられる
・顧客との強固な信頼関係を構築できる

新規開に比べ費用を抑えられる

深耕営業は、新規顧客を獲得するよりもコストや労力を抑えられる傾向があります。もちろん、営業活動を行う上で、新規顧客の獲得と既存顧客の維持は両方ともに重要な要素です。

しかし、一般的に新規顧客を獲得する場合は、既存顧客を維持するのと比べておよそ5倍ものコストがかかるとも言われています。新規顧客で売上が上がったとしても、どうしても営業当初は利益率が低くなってしまうのです。

一方で、深耕営業は既存顧客の売上向上によって、利益率の高いビジネスにつながりやすいと言えます。

関連記事:新規開拓営業を成功させる5つのコツをご紹介。顧客の心をつかむ準備方法とその手法

顧客との強固な信頼関係を構築できる

顧客との信頼関係を築きやすいのも深耕営業を行う大きなメリットです。既存顧客をターゲットとする深耕営業は、新規顧客と比較して信頼関係が既に構築されているケースも少なくありません。

新規顧客の場合は、商談やアポイントメントを断られるケースも多く、営業担当者のモチベーションを維持しづらいという特徴があります。営業で成果を出すためには、信頼関係の構築が必要不可欠です。深耕営業では信頼関係構築において大きなアドバンテージがあるため、長期的なビジネスチャンスを生み出しやすいと言えるでしょう。

深耕営業を成功させるには、顧客に寄り添うことが大切

深耕営業(しんこうえいぎょう)を行う上で意識したい4つのポイント

ここからは、効果的な深耕営業を実践する上で意識したい4つのポイントをご紹介します。

顧客目線で考えて提案を行う

深耕営業では、顧客目線で考え、顧客のニーズや課題に対して最適な提案を行うことが重要です。顧客の抱える課題や困りごとを正確に把握し、顧客の目標や利益を追求するソリューションを提案しましょう。顧客の期待や要求に応えることで、信頼関係が構築され、長期的なビジネスの成功につながります。

フォロー頻度などを見直し、信頼関係の構築を図る

売上達成のために新規顧客の開拓にばかり力を入れてしまい、既存顧客へのフォローが後回しになっているケースも少なくありません。既存顧客に対するフォロー頻度や体制を見直して、信頼関係の構築を図ってください。

定期的なフォローアップやヒアリングを行うことで、それまでわからなかった顧客の課題やニーズの掘り起こしができ、新たな追加発注や受注につながります。深耕営業は、継続的な受注や契約更新のみを目的とするのではなく、既存顧客に対するアップセルやクロスセルを実現する重要な営業手法です。

競合情報や業界ニュースなど役立つ情報を提供する

顧客との信頼関係が重要な深耕営業では、顧客に対して役立つ情報を提供することも意識しなければなりません。

どの顧客も業界の最新情報や競合他社に関する分析データなどの業界のトレンドや競合情報などは、非常に役立つ情報です。顧客が求めるような情報を定期的にメール配信するなどして、営業の種まきをします。

営業活動を通して得た情報はもちろん、常にアンテナを張って情報収集した内容をシェアすることで、顧客からの信頼を獲得できるでしょう。

潜在的なニーズや課題を引き出す

深耕営業に限らず、あらゆる営業手法において共通する非常に大切なポイントは、「顧客目線で課題を見つける」ことです。複数回に及ぶ顧客への丁寧なヒアリングを実施しながら、潜在的なニーズや課題を引き出してみてください。

顧客を訪問し、自社の商品やサービスをただ闇雲に提案していては、一方的な押し売りのように感じてしまうケースも少なくありません。顧客との対話や情報収集を通じて、「顧客が今何に困っていているか」を顧客目線で確認していきましょう。そうすることで、具体的な解決策や戦略的な提案を生み出せるはずです。

関連記事:潜在ニーズの見つけ方とは?お客様のウォンツから本当の目的を引き出す質問方法

深耕営業(しんこうえいぎょう)を成功させるコツ

深耕営業を成功させるためには、次の4つのポイントを意識して営業活動に取り組むことが重要です。

接触回数を増やし良い距離感を作る

深耕営業では、顧客に対して適切なタイミングでアプローチすることが重要です。定期的にアプローチして困りごとや問題点がないかヒアリングしていきましょう。

既存顧客が課題を抱えているタイミングでフォローできないと、顧客満足度の低下を招く危険性があります。最悪の場合は、競合他社に乗り換えられてしまうきっかけとなる場合もあるため注意が必要です。

既に取引があるからといって対応を手薄にするのではなく、接触回数を増やして最適な距離感を作ることが大切です。

目標から逆算して行動計画を立てる

深耕営業を行うにあたり、売上目標から逆算して日々の行動計画を立てることは非常に大切なポイントです。目標達成のための目安が分からずに、ただなんとなく営業活動を行っていても、気づいたときには目標から大きくかけ離れてしまうケースも考えられます。

チームとして、あるいは個人として掲げる目標を達成するためには、目標から逆算してスケジュールを落としこむことが重要です。月単位、週単位、日単位など、具体的な行動計画を立ててください。

顧客情報は綿密に記録する

深耕営業にとって、顧客のニーズを引き出すことは売上アップする上で重要な要素です。そのため、顧客に関する情報は細かく記録していき、顧客がどのような状況に置かれているかを把握するように努めましょう。

顧客情報を綿密に記録しておくことで、適切なフォローを行えるだけでなく、チームに共有する際にも役立ちます。

関連記事:SFA(営業支援システム・ツール)とは何か?基礎知識や導入メリット、CRMやMAとの違いを紹介

小さな約束も必ず守る

顧客との信頼関係を構築するためには、小さな約束も必ず守ることが大切です。どんな小さな依頼であっても迅速に対応したり、連絡をこまめに取るようにしたりするなど、日々の行動の積み重ねが大きな信頼の獲得につながります。

ノルマだけを考えて商談をするのではなく、長期的なビジネスパートナーとして取引が継続するように信頼関係の構築を第一に考えて行動することが大切です。

こんな人が向いている!深耕営業(しんこうえいぎょう)に合った人の特徴

様々な営業手法があるなかで、深耕営業に向いている人の5つの特徴についてご紹介します。

共感性が高く、聞く力に長けた人

深耕営業は、顧客との会話からニーズを把握し、必要なタイミングで最適な提案をすることが求められます。顧客の本音や本当の課題は、商談中ではなく、何気ない雑談から見つかるケースも少なくありません。

顧客との会話から小さなヒントを見落とさないためにも、自分が話すのではなく、相手に話してもらうよう促すスキルが必要です。トークスキルはもちろん重要ですが、それ以上に相手の話に共感する力と聞く力に長けた人が深耕営業に向いていると言えるでしょう。

コミュニケーションを取るのが苦にならない人

深耕営業で高い成果を上げるためには、継続的なコミュニケーションが必要不可欠です。密な関わりややり取りを通して、顧客の課題を洗い出す必要があるため、顧客とのコミュニケーションを苦痛に感じてしまう人は、向いているとは言えません。

コミュニケーションスキルは、深耕営業に限らず、営業全般において必須のスキルです。営業に関わる仕事をする上で、常にブラッシュアップすべきスキルと言えるでしょう。

状況に合わせて雑談力を持った人

深耕営業では、顧客との信頼関係を構築することが重要です。そのため、顧客とのコミュニケーションを円滑にするためにも、雑談力が求められます。営業の切り出し方やアプローチ方法は、顧客によって様々です。雑談を通して、共通の話題を見つけたり、顧客の興味関心を探ったりすることで、様々なアプローチ方法を模索できるでしょう。

相手の気持ちを察し行動できる人

深耕営業では、既存顧客の置かれている状況を観察し、隠れた課題を察知する洞察力や行動力も求められます。

既存顧客の多くは、抱える課題や問題点に気づいていません。課題を把握していない顧客に対しては、商品やサービスをアピールしにくいため、表面化していない課題を探る必要があります。隠れた課題を察知し、最適な提案をすることで、継続的な売り上げへと繋がるでしょう。

【まとめ】深耕営業は、長期的なビジネス成果を期待できる

深耕営業とは、顧客との強固な関係構築を重視した営業手法です。深耕営業は、顧客と密にかかわることから、時間もエネルギーも必要とします。しかし、顧客との信頼関係を築くことで、長期的なビジネス成果を得られるはずです。

本記事で解説した内容を参考にしながら、顧客からの信頼を得られるような営業活動を心がけていくことをおすすめします。

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