2023.04.18 (更新日:2024.04.02)

インサイドセールス

顧客課題はどうやって見つける?顧客課題の種類や見つけるためのポイントについて解説!

最近では、日々様々なサービスや商品が消費者に向けて提供されています。そのため、多数提供されているものの中から、自社のサービスに注目してもらい成果に繋げるのは決して簡単ではありません。そこで重要とされているのが「顧客課題」です。しかし「顧客課題とは何?」「どうやって見つけたらいいのか」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

ここでは、顧客課題とはそもそもどのようなものなのか、詳しく解説するとともに、顧客課題を見つける方法や、見つける際に意識しておくべきポイントについてご紹介します。顧客課題について詳しく知りたい、顧客課題をどうやったら見つけられるのかポイントが分からない方は、ぜひ参考にしてください。

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顧客の課題とはそもそも何か

顧客は、何かサービスを受けたり商品を購入したりする際には、自らが抱えている「課題」を解決するために行動します。そのため、自社のサービスや商品を手に取ってもらうためには、顧客が抱えている課題をしっかりと把握することが重要なポイントとなるわけです。

まずは、顧客課題とは何を意味しているのか、詳しくご紹介します。

ニーズとウォンツの違い

ビジネスやマーケティング現場でよく使われる用語に、「ニーズ」「ウォンツ」があります。この2つの用語は混同されてしまいがちなのですが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。

まず「ニーズ」について見てみると、「ニーズ=顧客が求めているサービス・商品」と考えられてしまうことが少なくありません。しかし、実際のニーズとは「なぜそのサービスや商品が欲しいのか」という理由や目的の部分を指すのです。

逆に「〇〇が欲しい」という欲求の場合は、「ウォンツ」が該当します。例えば、新しくパソコンの購入を検討している顧客がいたとしましょう。この場合、「パソコンが欲しい」という動機が「ウォンツ」であり、「ゲームのプレイ動画を配信したい」など、パソコンを買う目的が「ニーズ」になるわけです。このニーズこそが顧客課題です。顧客のニーズが「ゲーム動画配信」だと把握できていれば、ゲーミングパソコンや大画面のものなどゲームプレイに向いた商品を紹介できるため、顧客の満足度を上げることに繋がります。「何が欲しいのか=ウォンツ」「なぜ欲しいのか=ニーズ」という違いを、まずはしっかりと理解しておきましょう。

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顕在課題と潜在課題について

顧客課題は「顕在課題」と「潜在課題」の2種類に分類されます。では、この2つの顧客課題にはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しく解説します。

顕在課題

顕在課題は「顧客が自ら認識しているニーズ」を指します顕在課題は、先ほどのウォンツをもとに質問を繰り返すことで、比較的簡単に確認可能です。「パソコンが欲しい」というウォンツに対して「なぜパソコンが欲しいのですか?」と問うことにより、「動画配信がしたい」という顧客のニーズへと辿り着けます。顕在課題は顧客が自覚しているため、簡単なヒアリングだけで確認できるのが特徴です。

潜在課題

顧客の顕在課題を発見でき、それにマッチした商品やサービスを紹介しているにもかかわらず、現実には購入に至らないケースも少なくありません。その場合は、「デザイン性が高いものを好む傾向がある」「とにかく最新が好き」などといったように「顧客自身が自覚していないニーズ」である潜在課題を探る必要があります。潜在課題は、顕在課題とは異なり顧客が自分で課題を把握していないため、ヒアリングだけでは難しいのが特徴です。そこで、過去の購入履歴や趣味嗜好を調べて仮説を立て、分析するなどして導き出しましょう。
潜在課題の見つけ方については、こちらの記事で解説しております。

顧客自身が課題を伝えてくれることは少ない

自社のサービスや商品を販売するために、企業側が顧客課題を把握することは非常に重要です。しかし、先ほどご説明した通り、顧客が自身の課題を自覚していない場合はもちろん、自覚していても顧客側がうまく表現できず、企業側に課題を伝えられないことも少なくありません。仮に「あなたの課題(ニーズ)は何ですか?」と直接聞いても、自分の課題について整理できていなかったり、言語化できなかったりすることも多いため、明確な答えが返ってくることは期待できないかもしれません。あくまでも「顧客課題は、企業側が見つけ出す」という心構えが大切です

顧客課題を見つける方法5選

事業運営に欠かすことができない顧客課題をすぐに見つけられれば安心ですが、ではどうすれば見つけ出せるのかとお悩みの方も多いのではないでしょうか。ここでは、顧客課題を見つける代表的な手法を5つご紹介します。顧客課題がなかなか見つからない、見つけ方自体が分からない方は、ぜひ参考にしてみてください。

典型的な課題を推測する

「きっと、こんな課題を抱えているだろう」と思い付く範囲で構いませんので、まずは典型的なものから推測していきましょう。自分が顧客になったつもりで考えることで、意外な課題に気づけることもあります。また、典型的な課題は多くの人が共通して抱いており、提供するサービスの主軸になるケースも少なくありません。まずは一度、典型的な課題にはどのようなものがあるか自分なりに考えてみてください。

同様の事例を類推する

似たような事例から類推するのも効果的です。特に、同業他社が抱えている課題から推測することをおすすめします。課題の共通性も高く、すぐに活用可能なものも多いので、しっかりと調査し確認するといいでしょう。

SNSやネットより生の声を拾う

SNSには、毎日多くの投稿がアップされているため、様々な世代、性別、職業の人の意見を一気に無料でチェックできるという強みがあります。またリアルな意見も多く、顧客の生の声を直接拾えるのも大きなメリットです。クレームを見つけることもありますが、それこそが顧客のニーズに直結することも多いため、重要な意見としてまとめておくことも大切です。

顧客データより分析

企業にとってデータは財産です。自社のサービスに登録している人や、商品を購入している人を分析することで、新たな顧客課題を見つけられる可能性もあります。また、契約に至らなかった人についても分析することで、問題点など今後改善していくヒントも得られるでしょう。こうしたことからも、顧客データの分析は定期的に行ってください。

顧客課題を仮説するコツはこちらの記事で解説しています。

社内や関係者より情報収集

周りからの意見も非常に参考になるものです。社内の上司や後輩、また他部署の関係者などから情報収集することで、違った課題に気づくこともあります。顧客課題が思い付かない時や、新たな視点が欲しい時には周りの人から情報収集するといいでしょう。

顧客課題を見つける上で意識したいポイント

しかし、上で紹介した方法を使うだけでは、上手に顧客課題を見つけることはできません。効果的に顧客課題を見つけるために意識しておくべきポイントを2つご紹介します。

前提や思い込みをゼロにして考える

ゼロベース思考と呼ばれる考え方のひとつであり、物事を考える時に重要な能力です。人は何か考えごとをする際、自分の経験や考えなどをもとに物事を捉える傾向があります。もちろん、状況によってはそれが良い効果を発揮することもありますが、思考が偏ってしまったり、新たな考えが生まれるのを阻害してしまったりする可能性も否定できません。そのため、ゼロベース思考が重要とされているのです。

ゼロベース思考は、スタートから前提を疑い、柔軟な思考をする「前提を疑う力」、議論しているうちに外れてしまった話題やポイントに立ち戻る「目的に戻る力」、そして今、どの部分の話をしていて、どのような繋がりがあるのかを把握する「全体を見る力」の3つから構成されています

頭をゼロにして考えることで、物事の新たな側面に気づくことができる可能性がありますので、顧客課題を考える時は、ゼロベース思考で検討してください。

うまくいっていることと比較して掘り下げてみる

顧客課題、つまり顧客のニーズを見つけ出す際に、すでに顧客が満足しているポイントと比較して掘り下げることも有効です。まず、サービスや商品のうまくいっている点、顧客が満足している点、具体的にどこを高評価しているのかなどをチェックします。その後、比較しながら「うまく機能していない点」「不便な点」「不満を感じている点」が何かを掘り下げていくのです。

最初に成功している点を掘り下げることで比較対象が明確になったり、通常では見えない、意識していない点が表面化したりするため、新たな課題に気づきやすくなります。うまくいっている点も再確認できるため、今後の方向性の再確認や、モチベーションアップにも繋がるため、ぜひ顧客課題を見つける際には日頃から意識しておくことが大切です。

【まとめ】顧客課題を見つけ、顧客満足度UP!を目指そう

今回は、顧客課題とは何なのか、そして課題を見つける方法や意識すべきポイントについて詳しく解説しました。自社のサービスや商品を購入してもらうのに重要な顧客課題ですが、顧客課題を把握することにより、企業側にとっても多くのメリットが得られます。しかし、顧客課題を理解するのは簡単なことではなく、ある程度のスキルも必要です。

しっかりとポイントを抑えることで、顧客課題の把握は十分に可能です。さらに、顧客課題の把握は顧客満足度の向上にも直結する非常に重要なポイントなので、積極的に活用していくことをおすすめします。ぜひ今回ご紹介した点を参考に顧客課題を見つけ出し、自社のサービスや商品のさらなる満足度UPを目指してみてはいかがでしょうか。

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